◆睡眠時無呼吸症候群について

 

睡眠時無呼吸症候群とは?

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸停止や低呼吸を繰り返し、深い睡眠がとれなくなる病気です。

放置すると日常生活にも健康にも大きな影響が出ます。症状は「自分では気付きにくいもの」と「日中に現れるもの」の両方があるのが特徴です。

 

睡眠時無呼吸症候群の定義とは?

 

睡眠中に10秒以上の呼吸停止(無呼吸)、または呼吸が著しく浅くなった状態(低呼吸)の合計回数(AHI:無呼吸低呼吸指数)が、1時間当たり5回以上みられる状態を言います。AHIが5~15が軽症、15~30が中等症、30以上が重症となります。

1 主な症状(睡眠中)

  • 大きないびき」・・・特に「途中で止まって、また急に再開する」タイプが典型的です。
  • 「寝ているときの呼吸停止(無呼吸)」・・・家族やパートナーに指摘されて気づくことが多いです。
  • 「息苦しさで目が覚める」・・・窒息感や動悸を伴うこともあります。
  • 「寝汗が多い」・・・呼吸が乱れることで体がストレス状態になりやすいためです。
  • 「頻繁に寝返りを打つ・眠りが浅い」・・・深い睡眠に入りづらく、断片的な睡眠になりがちです。

2 主な症状(日中)

  • 「強い眠気・・・会議中や運転中に眠くなるなど、生活に支障が出ることがあります。
  • 「集中力や記憶力の低下」・・・睡眠の質が悪いため、脳が十分に休めていません。
  • 「頭痛(特に朝)」・・・酸素不足が原因で起こることがあります。
  • 「倦怠感・疲労感が抜けない」・・・しっかり寝たつもりでも疲れが取れない感覚が続きます。
  • 「イライラしやすい、気分が落ち込みやすい」・・・睡眠不足がメンタルにも影響します。

3 気づきにくいけれど重要なサイン

  • 「夜間の頻尿・・・無呼吸による体の反応で尿が作られやすくなります。
  • 「高血圧が治りにくい」・・・睡眠時無呼吸は高血圧の原因になることが知られています。

4 気になる場合はどうすればいい?

 

症状が当てはまる場合、まずは医療機関(耳鼻科・呼吸器内科・睡眠外来など)にご相談ください。

自宅で行う簡易検査や、病院での睡眠検査(PSG)で診断できます。

当院でも自宅での簡易検査の対応を行っていますので、お気軽にご相談下さい。

 当院が行っている睡眠時無呼吸症候群の簡易検査は、帝人ファーマ㈱に委託をして自宅にキットが配送されるサービスとなります。

検査の流れは動画内で詳しく説明されていますのでご覧ください。

画像をクリックすると外部リンクへ遷移します。

◆睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療法は、症状の重さや生活スタイルに合わせて段階的に行われます。

ここでは全体像がつかみやすいように整理して説明します。

1 検査方法

 

 a.問診・診察

  • いびき、日中の眠気、夜間の呼吸停止の有無などを問診にて確認
  • 体格(BMI)、首回りの太さ、鼻やのどの形状などもチェック

  b.簡易検査(自宅で実施)

  • 指先の酸素濃度や呼吸の状態を測る小型機器を装着して寝るだけ
  • 自宅でできるため負担が少ない
  • AHI(無呼吸低呼吸指数)という数値で重症度を推定

 c.精密検査(PSG:終夜睡眠ポリグラフ検査)

  •  医療機関で一晩泊まり、脳波・呼吸・心電図・筋電図などを詳細に測定
  • SASの確定診断に使われる
  • 睡眠の質や無呼吸のタイプ(閉塞性・中枢性)もわかる

2 治療方法・・・治療は「原因」と「重症度」によって変わります。

 

 a.CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

  • 最も一般的で効果が高い治療です。
  • 就寝時に鼻マスクをつけ、空気を送り込んで気道を広げます。
  • 中等度~重症の閉塞性SASに推奨(簡易検査でAHI30以上、精密検査でAHI15以上で適応)されます。
  • 継続することで日中の眠気や高血圧の改善が期待できます。

  b.マウスピース(口腔内装置) 

  • 下あごを前に出す形の装置で、気道を広げる効果があります。
  • 軽症~中等症に有効です。
  • 歯科での作成になります。

 c.生活習慣の改善 

  • 体重を減らす
  • アルコールを控える(特に寝る前)
  • 仰向け寝を避ける
  • 鼻づまりの改善

 ※これらは単独でも効果があり、治療と併用するとさらに良い結果につながることが多いです。

 

 d.手術 

  • 鼻やのどの形状に問題がある場合に検討されます。
  • 扁桃腺肥大、鼻中隔湾曲などが原因の時に有効なことがあります。
  • 子どもの場合はアデノイド・扁桃腺の手術が効果的なケースも多いです。

 e

.中枢性睡眠時無呼吸の場合 

  • 原因疾患(心不全、脳の病気など)の治療が中心となります。
  • 特殊な呼吸補助装置を使うこともあります。

4 どの治療が向いているか 

  • 「軽症・・・生活改善+マウスピース
  • 「中等症~重症」・・・CPAPが第一選択
  • 「鼻やのどの構造が原因」・・・手術を検討
  • 「中枢性」・・・基礎疾患の治療が中心

当院ではまず詳しい症状を問診してから自宅で行う簡易検査を行い、重症度を診断しています。

軽症の方に関しては生活改善での指導を行い、中等度~重症の方に関してCPAPでの加療管理を行っていきます。

また、必要に応じて専門医療機関へ紹介し、さらに詳しい検査への対応もおこなっています。

睡眠時無呼吸症候群の検査料金、治療にかかる料金

  

 

簡易検査   

 

 

精密検査

 

CPAP治療(一月当たり)
1割

 

約900円 

  

 約5,000円~約16,700円   約1,350円 
3割

 

約2700円

   

 約15,000円~約50,000円

約4,000円

*1 簡易検査、CPAP治療には別途診察料がかかります。

*2 精密検査(PSG検査)には、入院基本料、検査料、データ解析料、医師の診断料が含まれます。